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「本を送りません宣言」(仮称)
前文
災害等の非常時に、支援物資として被災地に「本」を送る活動が広く行われています。2011年3月11日に発生した東日本大震災においても、同様の行為が広く見受けられます。様々な方々の善意の現われと言えるでしょう。
しかし、私たちはここでいったん歩みを止めて、考えてみたいと思います。被災地や被災者に「本を送る」という行為は、支援活動として本当に妥当なものでしょうか。訪ね歩いた被災地の多くで、対処に困る状態になっている数々の本を目にしてきました。支援者の善意に感謝しつつも、困惑する被災者の姿も目にします。支援したいという一人ひとりの気持ちを大事にしつつも、私たちはこう宣言したいと思います。「被災地に本は送りません」と。
「本を送りません宣言」本文
本を送るという行為は、本を贈る(プレゼントする)という行為です。私たちは通常、少なくとも「古本」を大切な誰かに贈りません。
◯ですから、私たちは被災地や被災者に「古本」は贈りません。
本は重くかさばり、場所をとります。実は本はたいへん扱いにくいものであり、被災地の限られた空間や人手を奪います。
◯ですから、私たちはこの事実を常に意識し、被災地に古本を送りません。また、新品を贈ることにも慎重にふるまいます。
被災地には「本」で営みを立てている方々もいます。善意に基づいて大量に送られる本は、実は被災地にある書店等の「知」の経済環境を破壊します。
◯ですから、私たちは、新品を含め、被災地や被災者に「本」を送りません。